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絵手紙を描く手順
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モチーフの選び方
絵手紙を描く際、まずはモチーフを何にするかということを考えなければなりません。あまり複雑な要素を孕んだモチーフを選んでしまうと、構図やタッチがぐちゃぐちゃになり、結局何を描いたのか分からないということになり兼ねません(それもそれで面白いですが)。やはりモチーフには、できるだけ単純なものを選ぶのがベストであると言えるでしょう。
代表的なところとしては、リンゴやぶどう、みかんといった果物や、あじさいやたんぽぽといった植物がモチーフにされることが多いようです。また、植物に限らず季節を風刺したもの(夏なら風鈴、冬なら雪だるまといった具合に)がモチーフとされる場合も多々見受けられます。もちろん、モチーフには何を選んでも構いません。ですがせっかくの絵手紙ですから、身近なものや日常の中にあるものを表現して、近況や報告などを簡単に表したような内容であれば、贈られた人も喜んでくれるのではないでしょうか。
構図を思い描く
絵手紙には下書きというプロセスが存在しないということには、これまでに何度も触れました。下書きを施さないということは、筆で実際に描き始める前に、構図やバランスなどを予め頭の中に入れておく必要があるということです。あまり考え込み過ぎるのも困りますが、絵手紙を描き始める際には予め大雑把な構図、バランスなどは頭に入れておきたいところです。
モチーフを何にするか決めたら、まずはそのモチーフをどのくらいの大きさで描くのかを決め、そしてその中心点を定めましょう。中心点と輪郭をしっかりと頭の中に思い描いておくことで、モチーフを大きく描き過ぎて葉書の外にはみ出してしまったり(わざとはみ出させる場合などもありますが)、逆に小さくなり過ぎて存在感がなくなってしまうといった問題を防ぐことができます。
線の描き方
絵手紙はまずモチーフの輪郭となる線を、墨を用いて描いていくことになります。この時、線を引くことを躊躇してはいけません。思い切り良く、大胆に線を引いていくことが大切となってきます。とは言え、急いで線を引く必要はなく、ゆったりと描いていくことが大切です。慎重になり過ぎて筆を止めたりしてしまうと、隅が過剰ににじんでしまったり、仕上げが汚くなってしまうことなどがあります。「失敗は成功のもと!」でも述べたように、失敗を恐れずに大胆に線を描いていきましょう。
また、いくら思い切り良くとは言っても、単純な直線だけを用いてモチーフを描き切ってしまうのでは、絵に面白みがありません。モチーフをよく観察し、その形状の特徴や個性をよく把握してから、それらを誇張するように描くことがポイントとなってきます。
彩色の仕方
彩色には、墨ではなく顔彩を用います。こちらに関してもやはり慎重になり過ぎず、大胆な気持ちで作業を進めていきたいところです。彩色は、基本的に色の薄い部分から行っていきます。つまり、淡い色を最初に塗っていくわけですが、これは、濃い色の後に淡い色を塗っても、色がほとんど栄えないためです。ですから、手順としては先に淡い色を塗り、その淡い色を残すようにして濃い色を重ねていく──といった形になります。もちろん彩色方法としてはこればかりではないので、自分のやりやすいように彩色を行っていっても一向に構いません。
黄色や黄緑色、灰色などといった淡い色は少しずつ、筆を叩くようにしながら塗っていくと良いでしょう。あまり丁寧にモチーフの隅から隅まで塗りこむ必要はありません。ある程度の大雑把さを残すことで、ちょうど良い頃合の風合を表現することができます。
最後の仕上げに
さて、墨で輪郭を描き、それに彩色をしたら最後の仕上げとなります。最後の仕上げとして、何か一言メッセージを添えてあげると、愛らしい印象を与えることができます。メッセージは何でも構いません。暑中見舞い、新年の挨拶、お祝いの言葉、それぞれ状況に応じたメッセージを添えると良いでしょう。イラストに無理に合わせる必要もありません。
メッセージを添えたら、印を押して完成となります。あまり目立たない小さなこの「印」ですが、実はこの印が、絵手紙らしい雰囲気を実によく作り上げてくれ、また、多少へたくそなイラストであっても、印があることで不思議と上手に見えてくるものです。「手紙に使用する道具、印と印泥」で紹介したやり方で印を作っても良いですし、また、そのほかに自分なりの方法で印を作っても構いません。印を押して乾かしたら、切手を貼って早速投函してみましょう。